「格安SIMってよくわからない……」人に捧ぐ、私の《LINEモバイル乗り換え録 ①》予備知識編

 

昨秋辺りから、ずっと気になっていた「格安SIM」。言葉はよく目にするけれど、ちょっと調べたくらいじゃよくわからないし、安い分きっと何かデメリットがあるんだろうな……くらいに捉えておりました。

私達家族は夫の故郷・飛騨高山によく帰省します。田舎は電波が入りにくいからドコモ率が高い……なんて噂を耳にするくらいなので、格安SIMに変えたら電波が心配だな〜と思ってたりもしたんですよね。今思えば、単なる無知なんですけど(笑)。

そんな状況から、乗り換えた友人に直接話を聞いたりして、俄然乗り気になったのが今年の春頃。更にミニマリストしぶさんの本の中でも格安SIMのことを知ったりして、ついに腰を上げて調べ始めました!


今日はそんな私が、ソフトバンクからLINEモバイルに乗り換えたその記録記事です。結構なボリュームになりそうなので、前編と後編に分けて書きますね。

そもそも格安SIMって、なんだ??

はい、きっとココからの人も多いですよね(笑)。まずSIMというのは、スマホ(体)の中に入っている小さなカード(心臓)のこと。これがないとネット通信ができません。通常、ドコモのスマホにはドコモ製の、ソフトバンクのスマホにはソフトバンク製のSIMカードが入っています。

格安SIMに変えるということは、いわば「心臓移植」。お持ちのスマホはそのままに、中のSIMカードだけを他社製のものに変えてしまう、ということです。

最近は格安SIM会社がオリジナルのスマホ(=格安スマホ)を販売したりもしていますが、私のように《そもそもiPhone以外のスマホを使う気がない人》は、この「心臓移植」になる場合が多いと思ってください(笑)。

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(まさに心臓移植手術中のひとコマ・笑)
ちなみに格安SIM会社というのは、ざっくり言うと《三大キャリア(ソフトバンク、ドコモ、au)以外の、三大キャリアに比べて割安な価格でサービスを提供している通信会社の俗称》です。正しくはMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)と表記しますが、ピンときにくいのでこの記事では「格安SIM会社」で統一しています。

2018年現在、格安SIM会社はかなりたくさんあります。LINEモバイル、楽天モバイル、DMMモバイル、UQモバイル、mineoなど、広告をよく目にする会社もあれば、聞いたこともないような会社まで、色々。私も正確に把握していませんがたぶん20社以上ある、んじゃないかな……?

こういった会社が、なぜ格段に安いサービスを提供できるのか。それがわからないと「安かろう悪かろう、なのでは……」と二の足を踏んでしまいがち。その低価格の理由のひとつは、格安SIM会社は、基本的に実店舗を持たないからというもの。

三大キャリアの店舗って、本当にすごい数ですよね。その全店舗の維持にかかる経費……家賃・人件費・光熱費などは、全てユーザーである私達が払う携帯電話料金に加算されているわけです。これで高くならないはずがありません。

このような営業形態の違いは、都市銀行(三菱UFJ、三井住友、みずほなど)とネット銀行(楽天、ジャパンネットなど)で考えるとわかりやすいかもしれません。「実店舗がないから、信用ならない」と考える人はもはや少ないはず。

電力自由化や格安航空会社(LCC)が一気に普及したのも、おおまかには同じ時代の流れによるもの。様々な規制緩和と共に市場原理が働き、サービスの適正価格化が進んだ結果ですね^^

格安SIMのメリットとデメリット

ではそんな格安SIM会社と契約すると、どんなメリットやデメリットがあるのか。それを簡単にまとめます。

メリット

最大のメリットは、言わずもがな《月額料金の安さ》です。これまで私は毎月ソフトバンクに9,000円〜10,000円支払っていましたが、LINEモバイルでは割引キャンペーンなしの状態で2,000円前後です。格安SIM会社やプランによっては、1,000円以下に抑えられることも。

毎月かかり続ける費用なので、この差の累積はとても大きいですよね。毎月7,000円下がるとすれば、1年で8.4万円。5年でなんと42万円です……!

そして次に、《三大キャリアの慣習である契約の2年縛りがない・またはゆるいこと》。違約金を気にせず、思い立ったらいつでもプランや会社を変更できると思うと、気持ちはとてもラクです^^

デメリット

まずは私が勝手に想像していたデメリット「格安SIMって、田舎ですぐ圏外になったりしない?」問題。これは結論から言うと、《格安SIM会社は、三大キャリア(主にドコモとau)の回線を借りているので、通信エリアは変わりません》です。デ、デメリットでさえなかった……!

他に挙げるとすれば、

  • キャリアに依存したメールアドレス(@i.softbank.jp、@docomo.ne.jp など)が使えない
  • 会社や時間帯によっては、通信速度が遅い
  • 会社やプランによっては、SMSやMMSが使えない
  • 会社やプランによっては、電話(音声通話)が使えない
  • ほとんどの会社で、LINEのID検索が出来ない

あたりでしょうか。

私は先月ソフトバンクからLINEモバイルに乗り換えましたが、スマホ本体はiPhone7のままですし、回線はソフトバンクのままなので、《乗り換えた実感》を感じることはそんなにありません。

なぜLINEモバイルを選んだのか?

ではいざ重い腰をあげて、いっちょ格安SIMに変えてみるか!と思っても、次に立ちはだかるのが「数ある格安SIM会社の中から、どこを選べばいいの?」問題……。正直私もすべてを徹底比較!したわけでは全然ありません。料金プランや通信速度なんてきっとどんどん変わっていくし、今現在の数字だけを見ても判断なんて出来ない……。

しょっちゅう会社を変えるのも面倒だし(なにせ私は18年間ソフトバンクユーザーでしたから!笑)、出来れば長くお付き合いしたい。そう思った時にあまりにも知られていない会社にするのは、やや不安がありました。

なので「ある程度知名度がある会社」という信用も重視しつつ調べていたなかで、真っ先に目に留まったのがLINEモバイル。LINEモバイルの特徴のうち、まず挙げたい3つのポイントが、

  1. LINEのID検索ができる
  2. Twitter、Facebook、Instagram、LINE、LINEミュージックの通信には速度制限がかからない
  3. テザリングができる

です。1はどのプランでもOK、2と3は条件によって可能になります。

1. LINEのID検索(年齢認証)について

先に言っておくと、私はめっちゃLINE音痴なので、正直この特徴の恩恵はまだよくわかっていません(笑)。

ですが《格安SIMに変えず、三大キャリアを使い続ける理由》のひとつとして「LINEのID検索が使えなくなるから」を挙げる人は多いのだとか。LINEのヘビーユーザーからすると、深刻な問題なんでしょうね……。

このLINEのID検索が出来る格安SIM会社は、現在のところLINEモバイルだけだそう。他の格安SIM会社でも、メッセージや音声通話など、通常のLINE機能は使えますけれどね!

LINE愛用者でもないのに、LINEモバイルに乗り換えた私。LINEはこれからまだまだ伸びるサービスだと感じますし、これを機に仲良くなっていきたいところです♡

2. 主要SNSの速度制限なし(コミュニケーションフリープラン)

この主要SNSの通信に関しては、LINEモバイルの【コミュニケーションフリープラン】を選択することで可能になります。

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通信量が最初からカウントされないという意味ではなく、《月々の契約通信量の上限を超えてしまっても、これらのSNSだけは速度制限の対象外にしますよ》というもの。これはSNSジャンキーな私にはめちゃくちゃありがたい!!(笑)

3. テザリングができる

そして、テザリング。これはパソコンやタブレットなどスマホ以外の端末に、スマホをwi-fi・USB・Bluetoothで接続することで、ネット通信を可能にする機能です。

wi-fiスポットでなくてもスマホがあればネットが使えるので、ノマドワーカーにとっては重要なポイント! 三大キャリアだと月額500円ほどのオプションサービスになってることが多いでしょうか。

格安SIM会社と契約する場合、このテザリングが可能かどうか、よく調べる必要があります。全く使えない格安SIM会社もありますし、使う回線(三大キャリア)・スマホの機種・料金プランによって、テザリング出来たり出来なかったりします。

LINEモバイルでも、機種によって違いがありますので、気になる方は公式サイトの《動作確認済み端末検索》ページから調べてみてくださいね^^

ソフトバンクユーザーに特に嬉しいポイント!

そしてここからは、私のようなソフトバンクユーザーにとって、特にLINEモバイルがおすすめな理由です。

格安SIMに関する情報を調べていると、必ず出てくるのが「SIMロック」「SIMロック解除」という言葉。「ドコモやauならいいけど、ソフトバンクはSIMロック解除がいるから……」なんて言い回しが、格安SIMへの乗り換えに対するハードルになっているかもしれません。

SIMロック、SIMロック解除とは

まず「SIMロック」とは、元のキャリアの回線しか使えないように、スマホ本体に掛かっているロックのことです。ロックが掛かったまま、SIMカードをやみくもに他社のものに変えても通信はできません。心臓移植は失敗します。

でも、ドコモユーザーの人が自分の端末に《ドコモ回線を利用している格安SIMカード》を差し込む場合は、SIMロックが掛かったままでOK。免疫型が合うから心臓移植は成功します^^

三大キャリアは、それぞれ自社の回線しか使えないように、スマホにSIMロックを掛けています。なので違うキャリアの回線を使いたいなら「SIMロック解除」という免疫機能をオフにする作業をしなくてはなりません。だんだん例えの方が難解になってきたぞ……!(笑)

このSIMロック解除の作業自体はネットで手続きもできますし、決して難しいものではありません。ですが機種や購入日によって解除できたりできなかったりと、少しだけ複雑なのです。

ソフトバンクだけなぜ「SIMロック解除」が必要?

ではなぜソフトバンクだけ「SIMロック解除」の必要性が、よく取り沙汰されるのでしょうか。それは数ある格安SIM会社のうち、ソフトバンク回線が使える会社は現状ごく一握りだからです。

これはソフトバンク回線を借りるための契約料が高いからだと言われており、多くの格安SIM会社はドコモかauの回線を利用しています。楽天モバイル、DMMモバイルなどのメジャーどころでは、ほぼソフトバンク回線が使えません。

ソフトバンクユーザーが、今の端末のままで《ソフトバンク回線未対応の格安SIM会社》を使いたければ、SIMロック解除が必須です。ドコモやauだとわざわざSIMロック解除をしなくても選択肢が多いのに対し、ソフトバンクだけが高確率でこの作業をしなければならないことが、ソフトバンクユーザーとってハードルになっていたのです。

だったのですが!!

2018年3月に、LINEモバイルがソフトバンクの子会社になったことで、早い時期に「LINEモバイルでソフトバンク回線が使えるようになること」が予想されました。

そして実際に、7月2日からLINEモバイルで、ソフトバンク回線を使ったサービスがスタート。LINEモバイルは格安SIM会社の中では後発でしたが、三大キャリアの傘下になったことで、これから他の格安SIM会社とは一線を画したサービスを提供し始める可能性も高いのではないかな、と期待しています^^

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私はこの子会社化のニュースを知ってから、ソフトバンク回線スタートを待って乗り換えたひとりです。SIMロック解除の作業をしたくなかったわけでも、ソフトバンク回線に特別なこだわりがあったわけでもありませんが、最後はぶっちゃけ「イキオイ」で、翌7月3日に申し込みました(笑)。

こういうのはサービス開始したての頃が、キャンペーンなど充実しているものですし♪

今後もし私がSIMロック解除をする必要があるとすれば、海外に行くとき。現地で使えるSIMカードを購入して差し替えれば、いつものiPhoneをそのまま現地で使うことができます。なのでそのときに、ソフトバンクのページからSIMロック解除をする予定です。

 

ひとまず、まとめ!

こんな記事を書いておいてなんですが、実のところ私もこの格安SIM関連のことを、それほど深く理解しているわけではありません……。

色んなサイトでつぎはぎに得た知識を、自己流で解釈してまとめているに過ぎませんので、うっかり間違ってることもあるかもしれませんし、何より情報はアップデートされ刻一刻と変わっていくはずです。

なのでこのブログでは格安SIM関連の世界観をざっくり知ってもらえたら、それでいいかな(笑)。

実際にソフトバンクやLINEモバイルでどんな手続をしたのかとか、書きたいことはまだまだあるのですが、なにせここまでで既に5,000文字超え……! なるべく早いうちに続編を書きますので、お待ちください^^

▼【追記】後編、書きました!!

 

この本の著者・ミニマリストしぶさんもLINEモバイルユーザーです^^

[tm1]
この記事を書いた橘花(kikka)ってこんな人